栄養療法について

食べ物やサプリメントで特定の栄養素を補充することで、うつ病
治療する考え方があるのを御存知ですか?うつ病だけでなく、
様々な精神症状や自律神経症状、消化器症状、皮膚のトラブルや
アレルギー、お子さんの起立性調節障害発達障害だと思っていた
症状が、適切な栄養素を補うことで改善することがあります。
 
巷では、「オーソモレキュラー」なんて言葉で呼ばれることが
あります。学問としては未熟で、エビデンスも少ないので
インチキくさいなぁ、と考える方もたくさんいらっしゃると
思います。しかし、古くからビタミンB1不足が脚気やウェル
ニッケ・コルサコフ症候群を起こすことは知られていますし、
ビタミンA不足が夜盲症、ビタミンC不足が壊血病などの健康
被害をもたらすことはよく知られています。
入院・出産やダイエットが精神的な不調をきたすこともあり、
栄養の偏りや不足が心身の不調をきたす、という考えは、
私にはとてもしっくり来ました。
 
何故、栄養を工夫すると身体の色々な症状が改善するのでしょうか?
簡単に理屈をお話すると、適切な栄養を補充することによって、
人間の心に働く物質(セロトニンドーパミンなど)の合成を助けたり、
自律神経の働きを整えたり、効率的にエネルギーを作り出す工夫をする
といった具合です。
 
そして、実際に栄養素を補うだけで、もちろん全員とは
言えませんが1~2か月でとても元気になる方が結構いる
のも確かです
 
「いやいや、それってプラセボ効果(効くと思って飲むと
薬の成分が入っていないのに効いた気がすることがある)
じゃないの?」という方もいるでしょう。しかしプラセボ
でも何でも、苦しんでいる人が楽になる方法があるなら、
別に試してみても良いのではないですか?と私は思います。
もちろん、標準的な治療は全く否定しませんし、効果があれば
きっとそれが良いと思います。しかし、効果的な治療がなく
辛い想いをしている人にとって、食事やサプリメント
摂るだけですのでたとえ効かなくても手軽で失うものは
少ないはずです。
 
栄養療法の入門として以下の本を推薦します!
是非一度読んでみて下さい。

 

1.薬に頼らずうつを治す方法

藤川先生の本です。非常にシンプルで最初に読む本としては

ぴったりだと思います。ただ、内容が少ないので他の本も

一緒に読むことをお勧めします。

薬に頼らずうつを治す方法

薬に頼らずうつを治す方法

 

 

 2.食べてうつぬけ

簡単な割に詳しくもあり、個人的にとてもお勧めです。

マンガでわかる ココロの不調回復 食べてうつぬけ

マンガでわかる ココロの不調回復 食べてうつぬけ

  • 作者:奥平 智之
  • 発売日: 2017/11/11
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

 3.まんがでわかる 子育て・仕事・人間関係 ツライときは 食事を変えよう

内容が濃いですが色々盛りだくさん過ぎて2冊目が良い
かもしれません。

 採血で不足する栄養素を推定することが出来ますので、本を読んで興味が

ある方は是非クリニックにお越しください!